九井と乾のことについて考えた
東リベ251話を読んでココとイヌピーについてあれこれ考えた考察を自分用にまとめました。
てか、喋りたいことだけ書くから考察でもないかも。
本誌とかキャラブックのネタバレしかないから、「ダメっすよ」の人は読まないでね。
1、そもそもマブってなに?
「マブだろ!!?」
この一言から、昨日の本誌発売から今の今まで二人の関係について考えていた。答えなんてないのに。
凄くない?「!!」て2つからの「?」もついちゃうの何?めっちゃ大声で「マブだろ!!?」て言ったってことでしょ?
ワカクンとベンケイクンが一番「え、なに?」てなってそう。私もなった。何!!?
「マブ」については不良用語の一つで「かっこいい」とか「本物の」て意味らしい。「マブダチ」といえば「親友」だから、イヌピーの「マブ」はおそらく「親友」を指してると思う。
ちなみに、和久井先生がリスペクトしまくってる不良漫画の「疾風伝説 特攻の拓」(みなさん、読めますか?)にも「オレとこいつはマブダチだ!」てシーンがあるので、不良文化を平成の世で貫くイヌピーなら使って当たり前そうな不良スラング。
個人的には真一郎が初代BDたちを「マブダチ」で呼んでいたのに憧れて、心の中でココを「マブダチ」て思っていたのかもしれない。それか、ドラケンとバイク屋やってる時に、ココとイヌピーの話を聞いたドラケンが「マブだな」て、自分とマイキーを重ねて言ったことがあって、「そうだなマブだな……」て、ちょっと嬉しそうに笑っていたかもしれない。(全て妄想)
2、ココisめっちゃ優しい子
今回の話読んで、ココは赤音さんが死んだことをきちんと自覚していた。個人的には、死体を前にして泣いた時じゃなくて、図書館でイヌピーにキスをして「赤音さん」て名前呼んだ時に自覚してそう。あれは初恋の人の面影を求めてのキスじゃなくて、あの人がもうこの世にいないことを自覚するためのキスだったと思うと切ない。イヌピー起きて。
今回の話の中でココは「イヌピーより赤音さんを選んだんだぞ!?」て心の中で言ってる。
ずっとイヌピーに赤音さんを重ねてると思ってたけど、「イヌピー」≠「赤音さん」て区別はきちんとしていた。だから天竺戦で「赤音は死んだ!」てイヌピーに言われても「知ってるわ!!!!」て感じだったのか。
251話のイヌピーの「マブだろ!!?」は、ずっとココが聞きたかった言葉だと思ってる。
愛した人を救えず、救う相手を間違えたことを友人に悟らせてしまった。そこからココはイヌピーが自分の傍にいるのは「金のため」だと思い続けてきたわけで。彼の中では、友人じゃなくて好きな人を優先した男だと思われてる……て勘違いしたまま。「オレたちマブダチだよな?」て聞いて「そんなわけないだろ。オマエはオレよりも赤音を助けようとしたくせに」てイヌピーに言われたら、ココはショックで立ち直れない。
けど、金なんて一銭も関係ない抗争の中で「早く手ぇ貸せ!」て自分を求めてくれたイヌピー。ココ自身を求めてくれたってことじゃん、これって。自分は敵だし、周りには他に強い奴いるのに。イヌピーがピンチの時に、「マブだろ」てまっすぐに言われて、ココはすっごく嬉しかったと思う。間違えて助けたのに、オマエはオレをずっとマブだと思ってくれたんだ。
ココもずっと「オレたちマブだろ」てイヌピーに言いたかったのかも。「まったく世話のかかるヤツだぜ」ていうけど、イヌピーが喧嘩で頼りにする相手なんてココだけだよ。
そもそも、ココisめっちゃ優しい子じゃない?
親ですら来てないイヌピーの出所を迎えに来て、おそらく裏で手を回して灰谷兄弟に腐敗したBDを潰してもらい、それでもBDを復活させたいイヌピーのために薬と売春はやらず8代目・9代目と比較したらわりとクリーンな大寿を見つけておき、一緒に10代目BDに入隊してやんちゃして、イヌピーの好きな場所を買い取って二人の基地にして、金にならないから天竺に来いってイヌピーを誘い、そしてアングラの世界で生きる自分と一緒にいたらイヌピーがダメになると思って突き放す。この突き放す行為が、ココめっちゃいい子だなと思う。道連れにする方法とかわがままだって言えたのに、ココはイヌピーに幸せになってもらいたくて、別々の道を行ったのかと思うと泣いてしまう。ココの幸せはイヌピーの傍なのにそれを手放す。けど、イヌピーの幸せにもココが必要不可欠なんよ。一緒にいろ、マブだろ。
そういえば、9巻や15巻軸のイヌピーはココと一緒に反社やってる。今の世界線との分岐は何かと考えると、イヌピーが武道に「ココを、オレたちを救ってくれ…」てヘルプを言葉にしたのが一番の要因。ここで一番の泣きポイントが、イヌピーが「ココを」て言ってる。「オレたち」が先じゃないのが、いつだってイヌピーはココを優先してるんだなって思うと、どんだけ大事に思ってるかがわかる。
未来のイヌピーがココの傍にいたのは、マブだからっていうのもあるけど、自分までいなくなったらココがダメになってしまうから……と思ってなのかなと。彼を支えるために、修羅の道を共にしたイヌピー。けど心ではこのままではダメだと思ってて、けどそれをどうにかするすべがなかった。そこへやってきたタケミっち。ココを救うために武道に命を預けるけど、天竺戦で別離したままの22巻軸は、イヌピーにとって失敗した未来。
そんで今、イヌピーはココを取り戻すために二代目東京卍會に入隊。
彼の知らぬところで、未来の自分がしたかったリベンジしてるなと思う。
それでココなんですが、別れ際のこのセリフ。
「もうオマエを支えてやれねぇから」
ぶっちゃけココは、赤音さんが死んだ後に自暴自棄になってもよかった。もっとヤバイ道にも行けたのに、彼がそうしなかったのは、イヌピーがいたからだと思う。イヌピーを金で支えてるために、金儲けの一線を越えすぎないようにしていた気がする。あんまりやりすぎると、クリスチャンの大寿君にも睨まれるだろうし。
ココは金でイヌピーを支えていたつもりだけど、彼の知らないところでイヌピーが彼の心を支えていたのでは。でもイヌピーだってココに心を支えてもらったから、「ココを、オレたちを救ってくれ」て言えたんだろうな。凄いお互いを大事に思ってるんだね。マブだ。
そんでココの張ってた意地ってなんだろうって考えてみると、
「守れなかった赤音さんをいつまでも好きでい続ける」ことに意地張ってたのかな~と。
そうすることが彼なりの罪滅ぼしだったのかもしれない。赤音さんはそんなこと望んでなさそうだし。イマジナリー赤音さんも「好きなように生きなよ」て言ってるあたり、ココも彼女は守ってくれなかったことで自分を責めないって知ってたけど、赤音さんへの気持ちを手放すためにはイヌピーというピースが必要不可欠だったわけだね。マブだわ。
(ここらへんのココについて、DVD特典の描きおろしください先生……)
3、イヌピーについて
個人的にイヌピーは火事で自分よりも赤音を優先されたことを、まったく気にしてなさそう。むしろ女の子で大事な姉だから、あのまま自分が燃え死んでも後悔はなかったと思うけど、間違えて助けられたことについては「ごめん」て思ってそう。
超余談なんですが、イヌピーが献血するきっかけ、赤音の入院かもと思ってる。姉が誰かの血を輸血されているのを見ていたイヌピー。赤音が死んだ後に「血が必要です」て看板持ってるスタッフを見かけて、初めて献血しに行って「ありがとうございます」て受け付けの人にお礼言われる。
自分は生き残る側じゃなかったと心のどこかで思ってるイヌピーが、献血しにきただけなのに、スタッフの人たちから「ありがとう」と言われまくり、最後にアイスまでもらっちゃう。血を抜かれてる時にスーッとする感覚もよかったし、そして半年後にまた献血しに行くイヌピー。
D &Dで働くようになってから、明日は献血行くっていうイヌピー。ドラケンが「なんで献血?」て理由尋ねたら「オレの血を使って、赤音みたいに少しでも助かる人間がいるなら、そっちの方がいいだろ…」て言うから、献血終わったら一緒にラーメン食いに行こうぜっていうドラケン。
超妄想。
イヌピーはココに助けられた命だからこそ、ココのためなら死ねる。命を助けてもらった恩義がある。
でも、ココは自分に赤音を重ねているから、自分を傍に置いているとイヌピーは思ってそう。違うそうじゃない。二人して言葉足らないから、ここで壮大なすれ違いからの二年の別離があるわけですよ。なんでやねん。
4、壮大なすれ違いの果てに
251話を読んで色々考察してみた結果、
「イヌピーは金のためにオレといる」と勘違いしているココ、
「ココは赤音を重ねてオレといる」と勘違いしているイヌピー
イヌピーは金があるオレがいいんだろってぶっちゃけたけど、イヌピーとしては「金?何言ってんだココ?オレ達マブだろ?それよりオマエこそオレに赤音重ねて一緒にいんだろ!いい加減目を覚ませ!」ていう壮大なすれ違いしてたってことか。そりゃ噛み合わね〜〜〜。
さっきもいったけど、この二人(考えすぎるA型、マイウェイB型)は言葉が足りないので、そこで道を違えてしまった。
あと237話、覚えておいでですか?
「オマエはいい奴を選んだな」て笑顔で言い残すココ。
辛い時ほど君は笑うマイキーか君はって感じなんですが、
今までのこと踏まえると、この時のココは
「オマエは花垣やドラケンたちを選んだ」て思ってる。
本当はオレを選んでほしかったくせに。
けど、イヌピーは最初からココを選んでるんだよね。
このあとのシーンでイヌピー笑ってます。
なんで笑ってるんだろうとかずっと考えたけど、
別離してもココとオレはマブだと思ってる男なので、
「ココに褒められたぜ」とかくらいに思ってそう。
いや、言葉。言葉にしてくれ。
マイキーの犠牲の末にみんなが幸せになれた世界があったけど、D&Dの二人は幸せになれなかった側の人間だと思ってる。一見すると店も持って仕事もあって、気の合う同僚もいる。けどドラケンはエマちゃんをずっと心に抱えて、マイキーの傍を離れたことをずっと後悔してる。イヌピーもまたココの傍を離れたことを、ずっと後悔しながらあの店にいたのかもしれない。二人にとっての秘密基地だった場所に。ドラケンとイヌピーは大好きだった人を失い、大切な親友と道が別れてしまったことが同じなので、一緒にいて楽なところはあったろうな。
道を違えても、困った時にはイヌピーを頼ったココ。(お店の場所グーグルマップもないのにたどり着けるのなんでなのか教えてほしい)
そして、二代目東京卍會に入隊してリベンジするためにココを追いかけたイヌピー。
とりあえず、彼らが再びマブとして仲直りできたのはタケミっちのおかげなので、タケミっちマジで感謝。
長く続いた関係ほど「オレたち友達だろ」なんていわない。距離が近ければ近いほど、余計にあれこれ考えちゃう。けど、ココもイヌピーもいつだって相手を優先していた。
「好きなように生きなよ」と赤音さんに言われて、ココが選んだのはイヌピーの傍にいること。一銭にもならないのに。マブだから一緒にいることを選んだ。
ココは今度こそ、助ける相手を間違えなかった。「赤音さん」じゃなくて「青宗」を助けたんだね。
もしかしてだけど、ココとイヌピーが出会ったばかりの頃、イヌピーが「オレたち友達だろ?」と言って、二人の長く続く友達関係が始まったのかな。だって「マブ」て言われて、あそこで吹っ切れるのも、過去に同じようなことあったのかなとか妄想してしまう。和久井先生、DVD特典に二人の出会い描いてくれないかな……。
251話読んで、こんな感じで考察とも妄想ともしれないことを考えて、祝二人の仲直りって悶々としていたことを書きました。まとまってないし、何言ってるかわからんけど、私だけが満足です。すっきり~!